
Bye-bye, Kun Chen!! 下次见!
2026-04-16
辻森 樹
1年間(2025年4月11日〜2026年4月16日)、特別留学生として滞在していた中国科学技術大学(USTC)のKun Chen君が帰国しました。Kun君は当初、中国奨学金委員会(CSC)の奨学金でカナダの大学に留学する予定でしたが、査証の問題により実現できず、指導教員で私の共同研究者でもあるYi-Xiang Chen教授からの相談を受けて、東北大学で受け入れることになりました。2025年1月頃から受入のための書類手続きを進め、なんとか新学期が始まって間もない時期に来日することができました。USTCと本学の間には学術交流協定(「授業料相互不徴収条項」を含む)が締結されており、授業料免除で受け入れることができました。

Kun君が来日する前、私は2025年3月にUSTCを訪問し、合肥ではじめて彼と会いました。夜の遅い時間に空港まで出迎えてくれ、英語も堪能で、初対面から非常に好印象でした。合肥での私のセミナーには多くの学生が参加しており、Kun君とはゆっくり話す機会はありませんでしたが、帰りの空港までの車中で来日に向けた打合せをすることができました。
そして、2025年に来日。研究室が川内キャンパスから青葉山キャンパスへ移転したばかりで、実験室を含め、さまざまなスペースがまだ物であふれているような状況での受入でした。しかし、Kun君は非常に明るい人柄で、オフィスメイトともすぐに打ち解けてくれました。引っ越したばかりの研究室の片付けや掃除も進んで手伝ってくれました。学生たちが中心になってKun君と何時間もかけて豚料理を作ったことも、懐かしい思い出です。
本当に毎日、朝から夜遅くまで机に向かっていました。論文執筆だけでなく、博士論文の執筆にも熱心に取り組んでいました。私も朝や昼、夜遅くに学生室に顔を出し、研究のことを含めてたくさん話をしました。いくつかの巡検にも出かけ、さらに、さまざまな先生方との議論の場を設け、ときには対面とオンラインを組み合わせて複数の国をつなぎながら議論することもありました。最初から世界を視野に入れた研究スタイルを実践しているという点で、日本の学生たちにも大きなインパクトを与えたのではないかと思います。研究の合間には、日本語も学生たちから一生懸命学んでいました。Kun君の「Maji-Yabai」は、これからも研究室で語り継がれることでしょう。

帰国する日、学生らが寄せ書きをびっしり書き込んだ色紙を贈ったあと、短い時間のなかで、私の部屋のゲストブック(ゲスト用の芳名帳)に1ページにわたる手書きのメッセージを書いてくれました。そのメッセージ(AI翻訳)ここに共有します。

辻森先生へ 時の流れはあまりにも細く、指の隙間はあまりにも広く(=時間がたつのは本当に早く)、1年という時間はあっという間に過ぎ去ってしまいました。ここで私はとても素晴らしい1年を過ごしました。先生は翡翠研究の専門家であり、先生のご指導のもとで、私は翡翠について深く理解できるようになり、博士論文も無事に完成させることができました。ご指導に心より感謝します。 この1年のあいだに、私たちはたくさんの場所に行きました。Itoigawa や Chiba などを訪れ、日本各地の風景や、翡翠の貴重な野外露頭を見ることができました。この1年、先生はいつも惜しみなく多くの著名な先生方に、学術界の新人である私を推薦してくださり、学会や交流の場へ導いてくださいました。そのおかげで、私は学術交流に対してより自信を持てるようになりました。先生の専門的で忍耐強いご指導に感謝しています。また、生活面でも先生は私にたくさんの助けを与えてくださいました。よく車で買い物に連れて行ってくださり、生活用品を揃えるのを助けてくださいました。1年一緒に過ごしてみて、先生は本当にとても温かい先生だと感じました。研究以外にも、先生は音楽、写真、そして園芸を愛しておられます。そうしたお姿は、私が教授に対して持っていた固定観念を覆すものであり、同時に、研究と生活の関係について改めて考えさせてくれる多くの示唆を与えてくださいました。ありがとうございます!!! この機会に、KREATE の善良で親切な皆さんにも感謝したいです。言葉や文化の違いが、私たちを隔てることは一度もありませんでした。むしろ、お互いの率直な交流、桜の木の下で力を合わせて開いた Hanami、Funakawa さんと Soma さんの毎日の日本語レッスン、Takino さん、Umemiya さん、Kono さん、Haashi さんの細やかな気配り、Munth さんと Ankh さんの温かな助け、そして Takahashi 先生と Kono さんの実験指導など、こうした温かい経験と助けを私はずっと心に刻みます。 最後に、村上春樹の言葉を借ります。 「一人ひとりには、自分だけの森がある。たとえ私たちがそこへ行ったことがなくても、その森はずっとそこにある。迷うべき人は迷い、出会うべき人はまた出会う。」ここで、自分にとってのその“森”に出会えたことをとても幸せに思います。これから先、たとえ何があっても、私たちはきっとまた再会できるでしょう。皆さんのこれからがすべて順調で、平安と健康に恵まれることを祈っています。
陳坤 2026年4月16日
なお、私は学生から寄せ書き用に2枚のシールを割り当てられ、次のメッセージを添えました。
愿你前程似锦、一路顺风。 愿你在未来的道路上不断成长、收获更多成功与喜悦。
你是一位非常优秀的留学生。 你始终勤奋认真、踏实上进,这让我想起了我们这一代人在研究生时代所付出的努力。 愿你今后继续成长、在自己的道路上不断取得新的成就。 我衷心祝愿你前程似锦、也会一直为你加油。
この夏、南京で開催される「第24回国際鉱物学連合総会」でのKun君との再会が楽しみです。その前に時間が取れれば、また合肥にも行きたいところです。